ピエールの無反応がカバザンを苛立たせていた。彼は剃刀を右頬へと移し、怒りを込めて無原罪の御宿りの聖職者たちを非難し続けた。彼らの強欲こそが、この町における対立の唯一の原因なのだ。修道会の聖職者たちは、自らの土地を持つ正当な権利者であった。なぜなら、彼らはかつて町から土地を購入し、そこに建設することを許されていた。しかし、彼らは町との契約を完全に無視し、そこで明確に禁じられていた商業活動――水や宗教用品の販売――を平然と行っていたのだ。彼らを訴えることは毎日のようにできるはずだったが、彼らはそんなことをものともせず、圧倒的な力を持っていた。もはや町の教区には一銭の寄付金も流れず、集められた金はすべて、洞窟と大聖堂へと吸い込まれていくのだった。
カバザンは、まるで本心が思わず漏れ出したように、純粋な叫び声をあげた。
「せめて、もう少し親切にしてくれて、分け前をくれるならまだしも!」
そして、ゲルサン氏が洗顔を終えて席に戻ると、再び話を続けた。
「それにしても、あなたに言っておきたいことがありますよ、ご主人。彼らが私たちの町をどんなふうに変えてしまったか! 昔は、町の娘たちはとても慎み深かったんです、誓って言いますが、40年前にはね。私が若い頃、ちょっと遊びたいと思ったとしても、この町にはそんな男を相手にする女なんて、せいぜい三、四人しかいませんでしたよ。それで、市場の日になると、男たちが彼女たちの家の前に列を作って待っていたものです、本当に!」
彼は神に誓うように手を挙げ、大げさに眉を吊り上げた。
「ところが、今じゃすっかり様変わりしてしまいました。町の娘たちは、ほとんど全員がロウソクや花束を売るようになっちまった。そして、あなたも見たでしょう? 彼女たちは通りを行く巡礼者たちを呼び止めて、無理やり商品を手に押し付ける。あれはまったくの恥ですよ! そうやって大金を稼ぎ、怠け癖がついてしまったものだから、冬の間は何もしないまま、大巡礼の季節が来るのを待っているのです。それにね、いまや浮気者の男たちにとっても、相手には困らない状況なんですよ……」
彼の言葉は、もはやただの愚痴ではなく、旧市街の住人たちの怒りそのものだった。
「それに加えて、うちの町には、毎年暖かくなると、どうしようもない輩が溢れかえる。御者、物売り、屋台の連中……まるで流れ者の下層民が大挙して押し寄せてくるんだ。彼らは粗野で、品性もなく、どこから見てもならず者だらけだ! そして、そんな連中が作り上げたのが、今のあの新市街というわけさ。彼らの洞窟と大聖堂に群がる大勢の巡礼者たちと一緒になってね!」
ピエールは深く打たれ、手にしていた新聞を膝の上に落としていた。彼は耳を傾けながら、初めて二つのルルドの存在を直感した。かつてのルルド——正直で、静寂の中に信仰を湛えた敬虔な町。そして、新しいルルド——莫大な金が動き、引き寄せられ、さらに増幅された富によって腐敗し、町を駆け抜ける異邦人の奔流によって堕落し、群衆の密集がもたらす必然的な腐敗と、悪しき模範の伝播に蝕まれた町。
それにしても、なんという結末だろう! あの純真なベルナデットが、あの荒々しい原初の洞窟の前に跪いていたとき、彼女の信仰はどこまでも無垢であり、それを支えた最初の人々の熱誠は、どれほど純粋なものだっただろう! 彼らが望んだものは、金と人間の汚濁による町の毒化だったのだろうか? いや、ただ人々が押し寄せてきたというだけで、疫病は広がったのだ。
ピエールがじっと話を聞いているのを見て、カバザンは最後の仕草を見せた。それは、まるでこの有害な迷信を一掃しようとするかのような、威圧的な手振りだった。そして、黙ったまま、ゲルサン氏の髪に最後の櫛を入れた。
「さあ、ご主人、できましたよ!」
そのとき初めて、建築家のゲルサン氏が馬車について話し出した。カバザンは最初、言い訳をして断ろうとし、「共用牧草地(シャン・コマン)にいる兄のところへ行かねばならない」と言い張った。しかし、やがて観念し、注文を受けることにした。ガヴァルニーまでの二頭立ての馬車は50フランが相場だったが、カバザンはここでたくさん話を聞いてもらったことに満足し、また「正直な男」として扱われたことに気を良くして、最終的に40フランに値下げした。4人で割れば、一人10フランだ。
そして、出発は深夜3時と決まり、翌日の月曜の夜には、できるだけ早めに戻ることになった。
「馬車は指定の時刻に、アパリシオン・ホテルの前に用意いたします!」
カバザンは、誇らしげにそう繰り返した。
「私を信じてください、ご主人!」
彼は耳をそばだてた。隣の部屋からは、まだ食器の音が絶え間なく聞こえてくる。そこでは、まだ食事が続いていた。町の端から端まで広がる、まるで飢えた獣のような食欲のうねりが、そこにはあった。誰かがまた「パンをもっと!」と叫んでいるのが聞こえた。
「失礼!」
カバザンは突然、機敏に言い放った。
「うちの宿の客たちが、私を呼んでいるもので!」
彼は、まだ櫛の油でぬるぬるした指先のまま、急いで奥の部屋へ消えていった。そのとき、一瞬だけ食堂の扉が開いた。
その隙間から、ピエールは壁にかかっている宗教画を目にした。なかでも、一枚の「洞窟の光景」が彼の目を引いた。どうやら、この床屋は巡礼の季節だけ、それらの聖画を飾るようだった。巡礼客の歓心を買うために。
外に出ると、もうすぐ午後3時だった。ピエールとゲルサン氏は、町じゅうに鳴り響く鐘の音に驚かされた。
最初に、大聖堂から晩祷の第一声が鳴らされた。それに応じて教区教会の鐘が鳴り出し、さらに修道院の鐘も次々と加わっていった。
カメル会の澄んだ鐘の音が、無原罪の御宿りの修道院の低く響く鐘と混じり合い、ネヴェールの修道女たち、ドミニコ会の修道女たちの快活な鐘の音が一斉に響き渡った。
祭日の晴れやかな日には、朝から晩まで鐘の群れが羽ばたくように空を飛び交い、ルルドの屋根の上を通り過ぎていくのだった。
そして何よりも喜ばしいことに、鐘の朗らかな歌声は、青く晴れた大空へと昇っていった。
ルルドの町——ついに昼食を終え、幸福な消化のひとときを太陽の下で楽しむ町を包み込みながら。
この章ではずっとルルドの商業の面が描かれてきました。特に今回は風紀の紊乱をなげくところでした。
返信削除しかし、最後のシーンでは鐘が鳴り響き、そのすべてを打ち消すかのようでした。
宗教的儀式、装束、音楽は神聖に心洗う雰囲気をたたえていますが、それは現実の汚濁を覆い隠すものであることを象徴的に描いているとも読み取れます。
まさにその通りですね。第二章は、ルルドの**信仰の商業化**を徹底的に描き出した後、最後に鐘の音がすべてを**浄化するかのように**響き渡る場面で締めくくられています。
削除この構成は非常に象徴的です。ゾラは、ルルドの町が**金銭と欲望にまみれ、堕落していく**さまを執拗に描写しながらも、最後に**宗教的な荘厳さ**を持って物語を閉じます。これは単なる**美しいコントラスト**ではなく、むしろ**欺瞞の演出**として機能しているように見えます。
鐘の音は、まるでルルドの町に満ちた貪欲や欺瞞、腐敗を覆い隠し、それを**清らかで神聖なものに見せかけるヴェール**のように響いています。鐘の「朗らかな歌声」が「**青く晴れた大空へと昇っていく**」という描写も、ルルドの町が商業主義にまみれながらも、それを覆い隠して「聖なる場所」として存続し続ける**二重構造**を象徴しているように思えます。
さらに興味深いのは、この場面が持つ**視覚と聴覚の対比**です。鐘の音は**聴覚的には神聖で澄んだもの**として描かれますが、その背後には、ついさっきまでの**「パンをもっと!」と叫ぶ宿泊客たち**や、**貪欲に食らいつく群衆の騒ぎ**が響いていました。この対比は、ゾラが描こうとしているルルドの本質——**信仰という名の下での俗世の欲望**——を際立たせるものです。
これは現代の社会にも通じるテーマかもしれません。**壮麗な儀式や荘厳な音楽は、人々に一瞬の感動を与えるが、それが現実の腐敗を本当に浄化するわけではない**。むしろ、それを覆い隠し、見えなくする働きをすることすらあるのです。